このサイトでは,地理情報システム(GIS)に基づく圃場マップを活用し,水稲を中心とする多数の圃場を効率的に管理するための営農支援ソフトウェア(の一つ)である「作業計画・管理支援システム」(略称:PMS)についての技術情報や
最新情報,ソフトウェア更新版の公開などを行っています。
agroXML 1.5 などの先行規格を参考にしながら,PMSのデータ構造をベースに作成中の「農業生産工程管理データ表現・交換規格:FarmXML(FIX-pms)」についても紹介しています。
【開催案内】
このデータの表現・交換規格やデータ統合・標準化,および生産現場が抱えるファクトデータとその利用についての主に技術的課題を検討する,農研機構中央農研主催の「第14回農業情報研究会」が,3月6日(火),東京秋葉原のダイビル5Fカンファレンスルーム5Cにおいて開催予定です。国内農業生産に関わる多様なデータの統合化・表現形式の標準化による農業用アプリケーション間でのデータ交換などについて,関心のある方はご参集ください(参加無料,最大80名程度)。開催内容の詳細および参加申し込みについては「第14回農業情報研究会のご案内」をご参照ください。
【予告:PMSパッケージ変更予定】
次のPMSセットアップパッケージから,インストールシールドで作成したセットアップパッケージに変更予定です。公開時期は未定ですが,これまでのVisualStudioで作成したパッケージと構成・テクノロジが異なるため,これまでのインストールを一旦アンインストールしてから新しいパッケージをインストールすることになります。なお,登録済みのデータ(SQLサーバ上のPMSデータベース)はそのまま継続して利用できます。
最新情報
2月4日,圃場地図作成ソフトパッケージが更新されました(パッケージビルド6203) 
圃場図ソフト(ShapeMaker)に座標系情報ファイル(*.epsg)読み込み処理が追加されました。本当なら保存機能と同時に実装しておくべき処理でしたが,漏れていました。これにより不意に座標系が変更されてしまう問題が解消されます。
圃場地図作成ソフトパッケージはこれまでとおりVisualStudioインストーラパッケージです。また,今回よりフルパッケージは廃止されます。
1月18日,PMSパッケージが更新されました(パッケージビルド6116,システムビルド6115)
前回パッケージから,2,3のバグ修正および地図レイヤ追加(基盤図,農家図),小作・利用権マスタ仕様変更,などが行われました。また,AndroidおよびWindows
Mobile用の現場作業記録作成ツール:FaWLも今回より収録されています。
なお,FaWLは初期バージョンで,すでに次の機能追加作業(Android用のみですが,ARセカイカメラもどき機能の追加など)が行われています。これらの新機能は次のパッケージで収録予定です。
毎度のことですが,更新パッケージの適用に当たっては,万が一に備えてバックアップを作成するなどの用意周到な準備をお願いします。
変更点や新機能についての説明は,順次サポート掲示板に掲載予定です。
最近の最新情報履歴
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02/04 |
圃場地図ソフトパッケージ更新 v1.23.6203 |
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01/18 |
PMSパッケージ更新 v1.51 b6116 |
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11/28 |
PMSパッケージ更新 v1.50 b5921 |
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11/21 |
最新β版情報反映(B5919) |
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11/05 |
周辺ツールガイド・圃場DBクエリガイド改訂 |
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11/04 |
インストールガイド・圃場地図作成ガイド改訂 |
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11/03 |
圃場地図ソフトパッケージ更新 v1.22.5903 |
→ 最新情報履歴詳細(バックナンバー)を見る
「作業計画・管理支援システム」とは?
水稲をはじめとする作物生産は,屋外自然環境の下,栽培する作物の特性,圃場の来歴・土壌の性質,天候や生育状況の推移,使用する機械や資材(肥料・農薬など)の特徴・効果・影響,地域における作業条件(作業時期,水利慣行など),作業者の特性・労働の質
と量(雇用がある場合)など,さまざまな要因を,それまでに培ってきた経験や知識に基づいて総合的に調整・意思決定しながら必要な作業を実施するという日々の積み重ねの中で達成されています。
近年は特に農業者の高齢化と後継者不足が深刻化していることから,次世代の農業の担い手を支援する施策が強化されており,耕作できなくなった土地を大規模な経営を行っている農家に委託集約したり,集落などでまとまってその地域の土地を耕作していこうとする動きが加速して
います。そのような地域農業の担い手となる経営体では,今後非常に多くの圃場を管理しながら生産を行っていかなければなりません。そうなってくると,冒頭に述べた「様々な要因を総合的に調整・意思決定しながら必要な作業を実施する」こと自体が,多くの圃場を対象とするために,非常に困難な状況となってきています。
そこで,このような多くの圃場を対象とした「様々な要因を総合的に調整・意思決定しながら必要な作業を実施する」ことをお手伝いする情報管理ソフトウェアとして開発
されたのが「作業計画・管理支援システム」です。
このシステムは,管理対象となる圃場の地図を使ってコンピュータの画面上で視覚的に作物生産の計画から栽培工程管理までの情報管理を支援します。
【参考資料】 --->
参考資料ページへ
システム構成 & ファイル構成
システムは下図のように,複数の実行形式プログラムから構成されています。
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| システム構成 (2011年10月) |
また,下図のように,データベースと圃場地図ファイルを組み合わせた仮想的な「(圃場生産)管理ファイル」単位のデータ管理環境を内蔵し,圃場地図画面を主たるユーザインタフェイスに採用した視覚的データ操作・管理環境(農業生産工程管理の「見える化」)を実現・提供しています。
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| ファイル構成(2011年10月) |
取り扱い可能なデータの種類
本システムでは,以下のような営農上のデータを取り扱います。なお,経理上(金銭面)の管理機能は搭載しておりません(金額等を入力できる項目もありますが,あくまでも参考情報としての入力となっており,それを用いた経費計算・管理機能などは用意されていません。順次実装中または実装予定です)。
- 圃場の区画形状情報(GIS互換のポリゴンシェイプ)
- 圃場に付帯する情報(所有者,地番,面積,土地利用,水利,・・・など)
- 圃場所有者・耕作者・作業者についての最小限の情報(氏名など)
- 作物情報(栽培・管理する作物名・品種名など)
- 栽培資材情報(使用する肥料名・農薬名など)
- 圃場毎の作付情報
- 圃場毎の日々の栽培管理作業情報(当初計画,日々計画,作業実績の3種類)
- 圃場毎の受託作業計画・実績情報(ビルド3228より,作業後との使用資材や機材,作業時間などの細かな記録が可能)
- 圃場毎の土壌成分情報(水田用の簡単な施肥設計も可能(参考程度))
- 圃場毎の収穫・出荷物の品質情報(水稲を対象,他作物でも利用可能)
- MFD(PDA利用のモバイル農業情報記録)連携による現場作業記録情報 (2008年度実装済み)
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FaWL(Android/WindowsMobile端末用作業記録)連携による現場作業記録情報(2011実装済み)

- GPS軌跡情報(ポイントシェイプまたはラインシェイプファイルの重ね表示のみ) (2008年度実装済み)
- 水利情報(水系・水域および配水予定の登録・管理) (2008年度実装済み)
- 収穫後の生産・調製・出荷情報(生産ロットごとの管理) (2008年度実装済み)
- 資材(肥料・農薬・種子種苗,各種生産資材,燃料など)在庫管理情報 (2008年度実装済み)
- 生育関連データ(圃場・日単位)(2009年度実装済み)
- 施肥設計・防除設計情報(2009年度実装済み)
- 栽培作業関連のマップ表示処理強化(作業軌跡含む),他(ビルド3110〜)
- 作物(作付)別の土壌成分値目標設定による土壌成分管理(ビルド3328〜)
- 1管理ファイル3作付までの制限撤廃(作付数無制限へ,ビルド3513〜)
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圃場図(シェイプ)ラベル項目追加:作付台帳項目(作物,品種,施肥,防除)追加(ビルド3513〜)
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主要なマスタデータ(作物,作業,機材,資材,商品などの物品・役務)に対応する科目情報(入出庫取引別)(ビルド5123〜)
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FarmXMLを構成する FIX-pms 1.0β 規格に基づくXML文書(ビルド5531〜5919〜)

主要な作業計画・管理機能
前項で挙げた情報(データ)に基づいて,以下のような営農上の意思決定や日々の作業実施のお手伝いをすることができます。
- 圃場地図上での視覚的なデータ管理(主な管理内容は以下)
- 農地管理,土壌成分管理
- 作付計画作成・管理(品目・品種),品質管理(収量・等級など)
- 作業受委託を含む日別圃場別作業計画の作成,作業進捗・実績(履歴)管理
- 労務管理(日別作業予定,日別圃場毎作業指示・報告,日別作業実績,圃場別作業履歴)
- 各種データの一覧表形式表示,及びCSV形式入出力によるエクセル等とのデータ交換
- 行政書類作成支援(利用権設定,水稲共済細目書異動申告票)
- 複数管理ファイル参照機能による多年度データ比較・表示と,それにもとづく計画作成 (2008年度一部実装済み)
- 作付け計画に伴う施肥・防除計画作成と必要資材積算支援(2009年度実装済み)
- 作物ごとの土壌成分目標に対する土壌成分管理(2009年度実装済み)
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栽培作業・受託作業台帳一括入力時の個別圃場に対する作業面積・時間・資材使用量等の確認編集(2009〜2010年度実装)
- 栽培作業・受託作業台帳への一括入力履歴利用による事後一括編集・削除(2009年度実装済み)
- 資材使用集計と科目別登録・市販会計ソフトとのデータ交換(2010年度実装)
- 任意の外部ツール(実行可能ファイル)登録・呼び出し

この他にも使い方によって(アイディア次第で),いろんな支援が可能になるかもしれません。
今後の機能追加予定
「取り扱い可能なデータの種類」で触れたように,資材・機材や人員・組織の運用に係る経理管理機能は搭載(実装途上中で未完成)していません。最終的な経理的集計機能は,別システムに依存せざるを得ない状況です。そこで,できるだけ本システムで管理できるデータの,別システムとの相互運用性について,対応を拡大しています。
現在は,CSVファイル入出力による表計算ソフト等とのデータ交換が可能になっていますが,このCSVファイルの書式がデータ交換の際のネックとなり得ます。なお,システム既定書式での各種実績レポート出力は,CSV形式での他,マイクロソフトエクセル(*.xls)への直接出力も可能となっています。利用者ニーズに基づく任意書式でのレポート作成については,出力されたエクセル文書またはCSVデータを元にエクセル上などでそれぞれに様式を定義し,VBAによりデータを転送することで可能となります。
また,一つの管理ファイルを主たる作業対象としつつ,他の管理ファイル(主に過年度・前作など)を同時に読み込んで,前年や前作との比較や推移を検討したり,前作を見ながら,現在の管理ファイルを編集(データ入力・変更など)したり,複数年での経過を集計・表示したりする機能は現在一部実装済みですが,すべての機能が完成しているわけではありません(成長途上)。
動作環境
本システムは,Windows OS (Windows xp,Vista,7)を搭載したPC上で動作します(Windows
7 Ultimate リテール版(x86, x64)での動作も確認済みです)。Server系OS(2003/R2,2008/R2)でも動作すると思いますが未確認です(自己責任で)。
注1.Windows 2000はマイクロソフトのサポートが終了しているため対象外。xpはSP3以降,vistaはSP1以降に限ります。
注2.x64プラットフォーム上ではWOW64環境で動作します。x64ネイティブには対応していません。
また,動作に必要なコンポーネントとして,
- Microsoft .NET Framework 2.0 SP2
- Crystal Reports runtime engine for .NET Framework 4 (32bit) バージョン
13.0.2.469)

- Microsoft
SQL Server 2005 Express Ed. SP4以降のいずれか("SQLEXPRESS"インスタンス)
が必要となります(いずれもマイクロソフト社のサイトなどから入手可能)。
詳細については,セットアップページを参照して下さい。
来歴
本システムは,AGinfo.JPサイトでこれまで情報公開していた「分散圃場春作業計画最適化支援システム」と,国立大学法人鳥取大学において開発されてきた「圃場作業管理システム」をベースとして,それらを機能統合・拡張したものです。
また同時に,データベースエンジン(SQL Server)によるデータの統一的管理機能や,ESRI
MapObjectsLT2による地図データ表示管理機能を導入して,内部構造を一新しています。
その一方で,オリジナル版(VB6ベース)のユーザインタフェイス部分は,極力既存システムとの互換性を保つようにして,ベースとなったシステムの既存ユーザのスムースな移行に配慮した設計・実装となっています。
これに対し,.NET版についてはGUIデザインを一新しています。
謝辞
本システムの開発に当たっては,ベースとなった「圃場作業管理システム」を提供・改良いただいた国立大学法人鳥取大学,および現地実証を担当し
ていただいた鳥取県農業試験場,さらにはシステム設計・実装を中心的に担っていただいた(有)アドバンネットの多大な協力がありました(オリジナル版)。また,オリジナル版の開発にあたっては農林水産省の「先端技術を活用した農林水産研究高度化事業」による研究開発資金援助を受けています(2004〜2006年度)。
2007〜2009年度は,農林水産省委託プロジェクト「担い手の育成に資するIT等を活用した新しい生産システムの開発」(略称「担い手」)による研究開発資金援助を受けて開発・実証しています。
この「担い手」研究では,H県の公的試験研究機関のご協力を得て,H県K市および同市内の農事組合法人で開発実証を行っています。
また,2007年6月の本サイトでの公開以降,PMSに関心を示していただき,本システムを試用いただくとともに,貴重なご意見・改善要望などをいただいた利用者有志の皆様の多大なご協力を得ています。
2010年度(2010年4月)からは農林水産省の「農作業の軽労化に向けた農業自動化・アシストシステムの開発−(5)農家の作業技術の数値化およびデータマイニング手法の開発」(略称「アシスト」)による研究開発資金援助を受けています(2010〜2014年度の予定)。
以上,ここに記して感謝する次第です(・_・)(._.)
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